毎日、やることが多すぎて「どれから手をつければいいの?」と迷っていませんか。
そんなときに役立つのが、**アイゼンハワーマトリクス(Eisenhower Matrix)**です。
ただ、多くの人がつまずくのは「重要かどうか」の判断。
“緊急かどうか”は分かっても、“重要かどうか”は人によって違うからです。
この記事では、アイゼンハワーマトリクスの基本と、「重要かどうか」を判断するための5つの質問を紹介します。
アイゼンハワーマトリクスとは?
アメリカ第34代大統領、ドワイト・D・アイゼンハワーの言葉から生まれた考え方です。
「重要なことはめったに緊急ではなく、緊急なことはめったに重要ではない。」
タスクを 「緊急度」×「重要度」 の2軸で分類し、4つの象限に整理します。
4つの象限の基本構造
| 象限 | 内容 | 具体例 | 行動のポイント |
|---|---|---|---|
| 第1象限:緊急かつ重要 | すぐに対応しないと支障が出ること | 締め切り直前の仕事、急なトラブル | すぐ対応する |
| 第2象限:重要だが緊急でない | 将来の成果や価値を生む行動 | 勉強・健康・人間関係の構築 | 計画的に時間を確保する |
| 第3象限:緊急だが重要でない | 他人にとっては重要でも自分には関係が薄いこと | 急な電話、頼まれごと | 委任・断る |
| 第4象限:緊急でも重要でもない | 時間を浪費する行動 | SNSのチェック、惰性の作業 | 減らす・やめる |
“緊急”と“重要”の違いを整理しよう
- 緊急とは?
「今すぐ対応しないといけない」「期限が迫っている」など、時間的制約の強さです。
放置すると短期的なトラブルになります。 - 重要とは?
「長期的な成果・価値・目的に関係すること」。
今すぐやらなくても、未来に大きな影響を与えるものです。
なぜ「重要かどうか」は人によって違うのか?
“重要”の基準は、人それぞれの価値観や目標に基づいて決まります。
たとえば——
- 仕事で成果を出したい人にとっては「資料作成」は重要。
- 家族との時間を大切にしたい人にとっては「夕食を一緒に食べる」が重要。
つまり、「重要かどうか」は自分が何を大切にしたいかによって変わるのです。
「重要かどうか」を判断する5つの質問
では、どうすれば“重要なこと”を見極められるのでしょうか。
次の5つの質問を、自分のタスクにあてはめてみてください。
① このタスクは、私の目的や価値観に関係しているか?
「自分が本当に大切にしたいこと」「長期的に目指しているゴール」と結びついていますか?
目的と関係が薄ければ、それは“重要ではない”可能性が高いです。
② このタスクをやらないと、後で後悔しそうか?
1週間後、1か月後、1年後に振り返ったとき、
「やっておけばよかった」と思いそうなら、それは重要なことです。
③ このタスクは、自分にしかできないことか?
他の人に任せられることなら、第3象限(緊急だが重要ではない)に近いかもしれません。
自分の強みや役割に直結しているなら、“重要”のサインです。
④ このタスクは、長期的な成果に影響するか?
今日やらなくても困らないけれど、続けることで未来が変わること。
勉強・健康・人脈など、結果がすぐ出ないけれど確実に力になる行動です。
⑤ このタスクをやることで、他の大切なことがスムーズになるか?
「土台を整える」「仕組みを作る」行動は、他のことを効率化します。
これも“重要だが緊急でない”典型です。
第2象限に時間を使うと、人生が整う
多くの人は、
第1象限(緊急×重要)と第3象限(緊急×重要でない)に追われがちです。
けれど、成長・健康・人間関係・自己投資など、第2象限にこそ未来があるのです。
「今すぐやらなくてもいいけど、やったら確実に未来が良くなること」。
これを意識的にスケジュールに組み込みましょう。
実践ステップ:1週間で「重要」を鍛える
- すべてのタスクを書き出す
- 緊急度と重要度で4象限に分ける
- 第2象限のタスクを1日1つ選び、時間をブロックする
- 1週間後に「重要なことに時間を使えたか?」を振り返る
続けるうちに、「本当に重要なこと」が自然と見えてきます。
まとめ:自分にとって“重要”を決めるのは自分だけ
「緊急なこと」に追われている限り、
本当に大事なことに時間を使う余裕は生まれません。
だからこそ、“重要”を自分の基準で判断することが大切です。
今日のタスクの中で、
「これは未来を変えるかもしれない」と思えるものを一つだけ選びましょう。
それが、あなたの第2象限です。
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参考
- ドワイト・D・アイゼンハワーの時間管理原則
- スティーブン・R・コヴィー著『7つの習慣』第3の習慣



